ステキなこと

郡浦(こうのうら)という町

 日曜日の早朝、郡浦(こうのうら)という宇土半島の南にある浜の町に行って来た。静かな、しみじみとした町である。人々は海の恩恵に預かり、温暖な気候の産物に恵まれ、それはのどかな暮らしを営んでいる。

 ひょんなことから、この町に住むお父さんと、料理上手なお母さんと知り合った。気さくで飾らないご夫婦の親切に甘えながら、漁村をぶらりと歩いたら、家々に無花果(いちじく)の木が植えられている。無花果は郡浦の名産品らしい。ハウスものは終わりかけているが、晩夏から秋にかけて地物の無花果がたわわに実るという。

 いちじくは大好物だと言ったらお母さんが土産に持たせてくれた。お父さんは船から生きた黒鯛をとりだし、「焼いてもよかし、煮付けもうまかばい」とさばいてくれた。

 数年前、谷村志穂さんの小説『海猫』の舞台となった、北海道の函館から峠ひとつ隔てた、南茅部(南かやべ)という町を訪れたことがある。郡浦は、南茅部になんとなく似ていて、曇り空を仰ぎ見ながら、その物語を思い浮かべたりした。

 おそらく、郡浦という町は、こういう仕事をしていなければ、決して訪れることのない場所だと思える。そして、心温かいお父さんたちとも、出会えなかっただろう。
 古里への愛慕がお二人の暮らしぶりや言葉から伝わる。年末、お母さんは、「浜のおせち料理」の注文で大忙しだという。「和子さん、暇なら手伝ってよ!」とお母さん。喜んで!と返事する。冬の郡浦もまたいいものだと、楽しみが増える。

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郡浦の入り江。向こうの建物が、お父さんたちの番屋であり、お母さんの厨房だ。

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郡浦の入り江の様子。磯の香りが鼻をくすぐる。

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KABは面白い

 先週からKABの人気番組の密着取材をさせてもらっているけど、本当にどの番組もおもしろくて、やりがいがあるものばかり。スタッフとキャストの方々の関係が温かいのが印象的で、とてもいい環境で番組がつくられている。

 母と私は『サタブラ』の大ファン。先週の土曜日、スタジオに侵入してきた。黒木君のシュールでウィットに富んでるコメントと司会進行ぶり、徳永アナウンサーの可愛らしい天然ボケぶり、岩清水愛ちゃんのリズミカルで黒木君のつっこみにも負けないボキャブラリー力、高橋よしえちゃんはおっとりとした個性のタレントさんかと思いきや、はっきりと意思を伝えてくれる。そして音楽家でもある。真猿さんの細やかな気配り、中華首藤君などはテレビで見たまんまの楽しくて明るい好青年で、そんなキャスト陣が大好きで毎週かかさず見ている。

 今回、みなさんの生トークをスタジオの一角で見学させてもらい、ゲラゲラと大笑いしてきた。またもや、仕事を忘れそうになったけど…。

 楽屋での撮影にも、みなさん気軽に応じてくれて、でもなんといってもケービィーが一番愛らしかった。只今、番組の裏の裏を紹介する面白くて楽しいフリーペーパーを制作中。7月末にお目見え。乞うご期待。

岩清水愛ちゃん(右)から「バラに凝っているんでしょう、ねっ?ねっ?」と言われた。絶対、見にきてよ。ナイスなボディの高橋よしえちゃん(左)。テレビで見るのと全く変わらない気さくなお二人。

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ターシャ・テューダーに憧れて

 20年ほど前に買ったターシャ・テューダーの世界の本。あらためて本棚から引っ張り出してページをめくってみた。やっぱりステキな生き方だなぁ、としみじみ思う。
 アメリカはバーモンド州南部の小さな町はずれにおよそ30万坪の土地を買い、自給自足の暮らしをはじめた。彼女が57歳のときだったそうだ。

 57歳でそんな生活をはじめる。なんだかよく分かる気がする。若い頃には気づかなかった自然界の素晴らしさを年を重ねるうちに深く理解できるようになれる。
 この私でさえ、花や木は好きだけど、虫にさされるのがいやだったり、暑かったり寒かったりする最中、外に出て庭仕事をするなんて考えてもみなかった。

 バラにはじまり牡丹やいろんな花や木を育てていると、見た目の格好なんてどうでもよくなり化粧品や洋服に興味がわかなくなる。心は十分に満たされている。

 ターシャの世界で学ぶべきは、スタイルやしつらえではないと思う。ターシャに憧れる人の多くが、庭のインテリアやデザインを真似て凝るけれど、なんだかそれは違う気がする。たとえ和風の庭であっても、小さなネギ畑であっても、自然を愛する気持ちが自分の中にあることに気づくことが大切ではなかろうか。

 一生懸命咲いた姿を写真に納めてあげる。ターシャ・テューダーだとスケッチになるのだろうか。咲き終えた花を切る。また来年ね、と言ってお礼肥をあげた。やっと、ターシャ・テューダーの本を必要とする年になれた。

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ターシャは庭仕事をするときはいつも裸足だったそうだ。

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彼女が愛した庭には数え切れないほどの種類の花が咲く。

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庭で摘んだベリーとお茶。年老いたおばや、亡くなったばーちゃんはコーヒーこそ飲まなかったが、いつも午後には手作りの御菓子や庭でとれた果物を並べて日本茶を飲んでいた。

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バラ園

 バラの世話に休みの間おおわらわ。朝夕の水やりから肥料のこと、殺虫作業、剪定…と、本を読んだり、花屋さんに尋ねたり、初めてペットを飼うような気分だ。

 昨日は半日、坪井川周辺の取材。「城下町は歩かないと良さが分からない」とおっしゃるボランティアガイドの方の案内で巡った。なるほど清正公の土木事業の後を残す砥(とも)や武家屋敷のたまりなど、車で通過していては決して目にとめることのできない場所を発見することができる。

 と、なんともステキなバラが咲き誇るお家が数件。一つは有名な熊本の亡き芸能人の方のご自宅。数種類のバラが玄関のアプローチを隙間なく飾っている。
 バラの花をスケッチなさる奥様の姿。なんとも優雅で贅沢な時間なのだろう。濃い赤紫色のバラを発見。ルイ14世ではなかろうか。近づいてみると高貴な香りがする。
 もう一軒ではつるバラが見事だった。一緒だった写真家のモリケンもバラ好き。歴史探訪と同時にバラ観賞をするのであった。

 取材を終え、モリケン家族とバラの苗を買いに行く。なんとも清楚な花びらを携えた『マダム・フィガロ』に見とれる。一鉢3500円もするが思い切って購入。
 これで私のバラコレクションは11種類とあいなった。そういうわけで、本日も早起きして「バラ園」の水やり。なに、バラ園といっても2畳ほどのスペースだが、将来はバラ園の名にふさわしいガーデンを作るつもりだ。

 水やりと殺虫作業を終え、汗びっしょりになったのでシャワーを浴びてさてさて仕事開始。いつまでも連休気分でいるとおじさんたちに怒られる。

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今朝、朝摘みした「バラ園」のクリムソン・グローリー。気品ある芳香。鼻を何度も近づけて香りを楽しむ。3枚葉と4枚葉のところで剪定をしてあげる。

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パリ

 ラベンダーのアロマの香りに包まれながら、ひととき旅をしているようだった。南仏の古都、エクサンプロブァンスの街にふりそそぐ教会の鐘を聞いたようだった。

 山鹿市にあるモラト佳代子さん(カーコさん)のお店『ディファレンス』にお邪魔してきた。不調だった私の顔色が悪かったので心配してくれたカーコさん。
 それにしても、たった1枚のドアで南仏につながっているようなお店は、まさにドラえもんのどこでもドアのようだ。その匂いと色、影、香り、南仏の旅のことがすぐさま思い浮かばれて、どうしようもなくまた行きたくなる。

 古い建物はお父様からゆずられたものだという。中庭の椿もダイコンの花も、まるでプロヴァンスのどなたかのお家に植えられているようだ。

 プロヴァンスの中でもエクサンプロブァンスとアルルが大好きだ。凜とした古都の佇まいを見せるエクサンプロブァンス、可愛らしい人々の暮らしをのぞかせてくれるアルル。いずれの街も普通の営みを見て歩いたことだった。そこにあった暮らしの匂いが『ディファレンス』にも同じように漂っている。なんとステキなお店なのだろう。

 バラの大皿を見つけてたので、早速買い求めてきた。

1jpg さりげなく飾られたアンティークのシャンパングラス。

4家具、建具など南仏から取り寄せたもの。来歴の知れないアンティークには、それらに携わった方々の物語がひめられていて、想像をかきたてる。

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開店!感謝、感謝。

 おかげさまで『SUZU』が無事開店!開店当日、たくさんの方々にご来店いただき、本当に本当にありがとうございました。

 わいわいゲラゲラと、あちらこちらに笑いの華が咲き、心がいっぱいになりました。忙しい中足をお運びくださったみなさま、心づくしのお祝いを寄せていただいたみなさま、大変ありがとうございました。

 今後とも、『SUZU』を末永くよろしくお願いいたします!!

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「スタイル7ビル」4Fにオープンした『SUZU』です。小粋な雰囲気のお店です。

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私が書いた原稿用紙がディスプレーされてあります。恥ずかしい…。

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私作のコピーのコースターです。種類は10種類。お持ち帰り自由です。

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意匠家・永井直美さんと、熊本の女帝中川ひとみちゃん。ありがとう。

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たくさんのステキなお花をいただきました。感謝。

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NHKの工藤君と、熊本のスタイリストの第一人者山野蕗子さん。

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みほちゃんとジェイ氏。カナダから、いらっしゃ〜い!!

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上田兄、英太郎、空間デザイナーの藤木さんに囲まれた母、節子。

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英太郎の大ファンの永井直美。念願の出会い。

Photo_7 クライアントの皆々様。お忙しい中、ありがとうございました。

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英太郎、松永壮のやんちゃ組。

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おおのゆみこと山野蕗さまにお悩み相談するカバ。

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南風の吹く日

 牛深ハイヤを見に出かけた。写真家のモリケンのプロジェクトに参加させてもらっている私は、今、牛深を舞台にした小説を書いている。だから、牛深ハイヤは絶対見ておきたいと、土曜日の午後から片道3時間以上もかけて牛深を目指した。

 夕方の総踊りまで少し時間があったので砂月海岸や小森海岸、ハイヤ大橋、加世浦地区から船津へと回ってみた。物語を書いているとこの辺りの風景が頭から離れず、久しぶりに来たというのに、毎日見ているように思えてならない。
 もっともっとスケッチしたい場所はいくらもある。願わくば、長く滞在していろんな場所をスケッチして歩きまわりたいくらいだ。

 かつて牛深はNHKのテレビ小説『藍より青く』の舞台になった。かの山田太一氏が脚本を手がけた。残念ながらドラマはNHKアーカイブには残っていないそうだが。牛深は物語を秘めている。人々は普通に暮らしているように思えるけれど、独特の街の匂いが物語を連れてくるのである。

 夜の総踊りを見ながら、踊る人、見る人、踊りの最中にも自分の店を切り盛りする人、海岸を散歩する人、軒先の猫たち、波止場で揺れる船、恋人たち、店を抜け出して見物する商店街の人たち、いろんなドラマの縮図がそこにあった。

Dsc_0399_2 一般の人たちも参加できる。踊りの手ほどきを受けて、みんな楽しそうに踊り歩く。

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大漁船が練り歩く。船の上からは紅白の餅が投げられる。紅白1個ずつゲット。

2jpg 保存会の方の踊り。小さい頃から踊ってらっしゃるからだろう、リズムと音楽が身体の細胞のひとつになっている。

Jpg 『トタン屋根のケーキ屋』の荒本さんを発見。なんでも15時間かけてやって来たのだとか。信じられない…。牛深の野球チームの方と深いご縁があるらしい。ビールを飲んでたくせに、カメラを向けるとこのポーズ。「かずこさんが来ると、牛深がパリに見えます」。いつものお決まりの歯の浮いたようなご挨拶。牛深の人たちに囲まれて実に楽しそうだった。

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連翹(レンギョウ)

 連翹(レンギョウ)。今が最も見ごろの美しい黄色い花。この季節、桜の妖艶な美しさに隠れるようにあまり目立たないけれど、まばゆいばかりの色を誇る連翹。
 名前からもイメージできるように、中国が原産国。れんぎょう。美しい響きだ。

 年を重ねると命を咲かせる花の美しさに深く感動できるようになる。数年前までは花の魅力など語ることなどなかったが、このところ、野の花、樹木の花、花屋の店先のそれに、ついつい目がいってしまう。

 ときどきは花屋さんで花を買い求める。花瓶も増えた。ヘアーメークのおおのゆみこもよくお花をくれる。先日も、美しい蘭の花をプレゼントしてくれた。カメラマンの木野さんも、大好きなバラの花束を抱えて我が家に遊びに来てくれた。

 素直な心で花を贈れる人ってステキだと思う。これまで「花を見てお腹いっぱいにはならないと」お土産は食べ物ばかりだった。花の贈り物って合理的じゃないとさえ思っていた。けれどそうじゃない。花は心を満たしてくれる。人に優しさを運んでくれる。ひとときの安らぎを与えてくれる。今、花に夢中になっている私。

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連翹(れんぎょう)。春の色をまとう花。

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花桃

 土曜日のこと。近所を散歩していたら、それはそれはきれいなピンクの花を咲かせた木を見つけた。ポプラのような形、でもピンク色のきれいな花をつけている。
 いったい何の木なのだろう…と近づいてみたが、やはりわからない。ちょうど家主の方が外に出ていらして花の名前を尋ねると「花桃ですよ」と教えてくれた。

 「うちじゃ、この木で花見をしてます」と奥様。数本、枝を切って分けていただいた。おまけにダイコンももらった。春の日のお散歩はなかなかステキだ。感謝。

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散歩の途中でみつけた美しい木。「花桃」と教えてもらった。

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それはそれは美しい桃の花。数本分けてもらい、花瓶に飾った。

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愛すべき弟分たち

 「かずちゃん」「かずちゃん」「かずちゃん」。このおばばを「ちゃん」づけで呼んでくれる男たちがいる。愛すべき(?)わが弟分たち、英太郎、上田兄、松永壮。

 夕べ新しくオープンした焼き鳥屋さんで飲んだ。とにかく英太郎の飲みっぷりはすごい。酔わない。あの岩のような体だもの、酒の回り方が一般の人とは違うのだろう。それにしても、壮君とのやりとりは『ファイブチャンネル』(KAB土曜オンエア)を見るようで大笑いしてきた。

 『上田兄餃子楼』の繁盛ぶりもすごい。閉店時間も間際だというのにお客様がいっぱいだ。そこへ英太郎と壮君が乱入してみなさん大喜び。一緒に写メを撮ったり握手したり。気さくにファンと戯れる、そういうところが彼たちの人気の秘密なのだろう。

 この3人と一緒にいると、涙を流さずにはいられない。次から次へと、ネタなのか素なのか、とにかく大笑いしてしまうおしゃべりが尽きないのだ。さんざん笑って、口をパックリ開けたまま帰路についた。あ〜、楽しかった。

飲んでも飲んでも英太郎は酔わない。つーか、日頃が酔っぱらっているようなおしゃべり。壮君のいじり方は最高級。そこに上田兄が参戦する。こいつら、本気で面白い。

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